秘境の先に広がる壮大な一幅の絵

先日、稲の成長を確認しがてら、秋山郷にある秘境の展望台へ行ってきました。

魚沼津南町の市街地から北へ車を走らせ、緑豊かな秋山郷の自然と、青々と茂る稲とのコントラストを楽しみながら、気持ち良い山道ドライブを楽しんでいました。

道中で「はちみつ専門店 生蜂園」に立ち寄った際に、ふと目に留まったのが、紅葉に染まった秋山郷の美しい写真。女将さんにどこで撮影したのか尋ねると、ここから車で15分くらい行った「前倉トド」とのことで、早速足を延ばすことに。

道中楽しいドライブを期待しましたが、目的地に近づくにつれて道はどんどん狭くなり、車1台がやっと通れるほどに。さらに、大きな石が側道にゴロゴロと転がっており、ちょっとした冒険の様相を呈してきました。

展望台の入口は側道に舗装されていない1台分の駐車スペースがあるだけで、普通に走っていたら間違いなく見逃してしまうレベル。車を降りると、人の気配はなく、聞こえてくるのは、鳥の声と木々を揺らす風の音だけ。まさに「秘境」という言葉がぴったりの場所です。

 

展望台の入口には苗場山麓ジオパークの看板と共に、ここにもありました「クマ注意」の看板…

今度はクマ除けの鈴も置いておらず、少し緊張しながら、思わず落ちていた棒を一本手にして、いざ森の中へ!

木々のトンネルを抜けた先に広がっていたのは、息を呑むほどの絶景。

眼下には、深く大地を切り裂くように刻まれた中津川渓谷。その遥かな谷間には、秋山郷の集落が静かに点在し、幾重にも連なる山々の向こうには、ひときわ雄大な姿を現す苗場山。果てしなく広がる山々と深い谷が織りなす景色は、まるで大地そのものが描き出した壮大な一幅の絵のようです。

新緑の季節も素晴らしいですが、秋は写真で見たように、真っ赤に燃える紅葉が楽しめるまさに絶景スポット。ふらりと立ち寄った生蜂園で教えていただいた、とっておきの場所。思いがけない絶景との出会いを教えてくださった生蜂園の女将さんに、心から感謝です。

 

ちなみに「前倉トド」の「トド」は津南地方の方言で「崖」や「登りつめた場所」を意味するそう。かつて秋山郷の人々が山の恵みと町場の米や藁を物々交換した、暮らしと交流の大切な場所だったそうです。