魚沼産コシヒカリはなぜ美味しいのか?
美味しいお米を作る要素である「水」について調べてみました。
湯沢ICで高速道路を降りて、目指すは魚沼産コシヒカリの源流の一つである魚野川。
上流目指して、ひたすらさかのぼります。
木漏れ日が降り注ぐ中、道中では土砂崩れ注意の看板があり、舗装もされていないヌカるんだ轍をひた走り、奥へ奥へ・・・
清流流れる場所にようやくたどり着きました。
岩場から湧き出る清水は、痛いほど冷たいです!
手をかざしてわずか6秒。それ以上は我慢できませんでした。
一口飲んでみると、キリッと冷えた清水は何とも言えない柔らかな甘みがあるお水です。
同行していた地元魚沼の米のソムリエ:富井さんが
「この水は谷川岳から流れてくる雪解け水で、湧水です。人がほとんど立ち入ることのない雪深い山から溶け出した水は、山の栄養をたっぷりと含んで、甘くておいしいんです。
透明度が高く、水に多くの酸素が含まれています。溶存酸素が多いということは、微生物が有機物を分解しやすくなるため、稲が栄養を吸収しやすくなるんです。生活用水にさらされていない、清らかでミネラル豊富なこの水が、魚沼産コシヒカリのおいしさの秘密の一つなんですよ。
また、山からの水は下流になればなるほど、ミネラル分や清浄度合が薄れていきます。
そのため、ミネラルたっぷりの清涼な雪解け水を、真っ先に利用できる中山間地でも山側に位置する地域は、良質な水という点において、他の魚沼地方より優れていると言えます。
魚沼の中山間地(山側)では、この魚野川と同じように、十日町方面では、苗場山からの雪解け水が清津川や釜川の清流となり、信濃川に注がれています。そのため、これらの川沿いにある旧塩沢町や旧中里村は、魚沼地方の中でも特においしいお米がとれる地域なんです。」
生命の源である水と、おいしいお米との関係。
魚沼産コシヒカリの水源を訪ね、その水のおいしさと冷たさを知り、甘みのあるお米を育む「水」の重要性を実感しました。