きものの町:十日町
魚沼地方の名産品といえば、魚沼産コシヒカリを真っ先に思い浮かべる方が多いと思います。しかしながら魚沼産コシヒカリが誕生したのはわずか50年ほど前のこと。
それまで魚沼地方の名産といえば織物でした。
魚沼地方、とりわけ十日町は着物の歴史が群を抜いて古く、その歴史は古墳時代まで遡ります。
米作りの傍らおこなわれた機織りは、当時の編布「アンギン」から始まり、奈良の正倉院には今でも約1,200年前の越後布が残されています。
戦国時代には十日町が生産していた織物の繊維:青苧(あおそ)をめぐり、上杉謙信や武田信玄、豊臣秀吉らが覇権を争いました。
江戸時代には 国の重要文化財にも指定されている「越後ちぢみ」が、明治時代には、「蝉の羽」と言われるほど軽くて薄い「明石ちぢみ」が、戦後はお召、十日町小絣、縫取ちりめんなどの生産が主流となり、昭和34年、「マジョリカお召」が爆発的な売れ行きを示し産地は大きく発展します。その後も「PTAルック」として親しまれた黒絵羽織で一世を風靡するなど、十日町の織物は昭和の時代に最盛期を迎えます。
今日では、振袖や訪問着の他、伝統工芸品に指定されている「明石ちぢみ」、経絣、緯絣、突絣など特徴的な 技術で織り上げられる「十日町がすり」などを生産する全国有数の総合産地として、京都に次ぐ規模になっています。
毎年5月3日には「十日町きものまつり」が開催され、市街地中心部が歩行者天国になり、色とりどりの着物を着た人たちで市内が溢れます。
当日は着物の貸出しや着付けもおこなっていて、どなたでも気軽に参加が可能です。
おだやかな雪国の春の日差しの中、お気に入りの着物を着て十日町を歩いてみるのも面白いかもしれません。
十日町市観光協会HPより掲載
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