五ツ星お米マイスター直伝!おいしいお米の炊き方
「元気のもとはやっぱりごはん!プロに聞く、おいしいお米をより美味しくいただくために」というテーマで、日本一有名なお米屋さんスズノブの西島豊造社長を招き、三種類の新米を使って、おいしいお米の炊き方を教わり、炊きあがったごはんの食べ比べをおこないました。
五ツ星お米マイスターの資格を持ち、お米に関するTV番組には引っ張りだこの西島社長。
早速おいしいお米の炊き方を指導していただくことに。
西島社長によると、同じお米でも研ぎ方とかき混ぜ方が違うだけで、出来上がりが格段に変わってくるとのこと。
そして先ず最初のお米の計量はしっかりと。計量カップにお米を山盛りすくい、箸でカップの淵の端からなぞれば簡単です。
それではいよいよ美味しいお米の炊き方の1つ目のポイント「研ぎ方」へ。
お米の表面には糠(ヌカ)が詰まっていて、お米を研ぐことによってこの糠をはぎ取ります。糠が取れたところから水が入っていって、粘りと甘みが出てくるとのこと。最も吸水をする初回の水はミネラルウォーターか浄水が基本で、表面の糠の臭いをお米が吸ってしまうため、最初の水はすぐに捨てます。
2回目からは水道水でも構わないそうで、軽くかき混ぜ汚れを浮かせて捨てるすすぎが2回。その後、ボールを持つ感じで指を広げた状態でお米に差し込んで20回ほど研ぐと、お米から糠が驚くほど出てきます。その後、再びすすぎを2回おこない、さらに10回研いでもう2回すすぎをおこなって研ぎは終了。
水はまだ濁っていますが、ここから先の濁り水は汚れではなく澱粉なので、これ以上やると旨みの元がどんどん抜けて行ってしまうとのことで、粘りだけが強くて味のないごはんになってしまうのだとか。
ちなみに、ざるを使って研ぐのはお米が割れる可能性が高いためNG。炊飯器の釜を使ってお米を研ぐ場合は必ず手で。泡だて器のような金属製のものを使用すると、釜にひびが入り、割れたり壊れたりするため避けるようにとのことでした。
研ぎ終えたお米を炊飯器に移して、水を目盛まで加える西島社長
「新米だから水は少なめで良いのでは?」とか「浸水時間はどれくらいですか?」との質問が出ましたが、西島社長曰く「最近の炊飯器は浸水~炊き上げ~蒸らしまですべてやってくれます。
お水加減も新米だから減らすのは間違いで、お水は目盛通り入れていただいて大丈夫です。
もし柔らかく炊けるようであれば水の量を目盛線の上下程度に調整するか炊飯器の炊き分けモードを使うと便利です」との回答に一同納得の様子でした。
1時間ほどでお米が炊き上がり、ジャーの蓋を開けるとピンと立ったピカピカの新米が!
「今の炊飯器は蒸らしまでしてからタイマーが鳴るので、蒸らしは必要ないですし、むしろ保温で置いておくと、味がどんどんなくなったり、ご飯が潰れてべとべとになってしまいます。ですからタイマーが鳴ったら、すぐに蓋を開けてお米とお米を切り離します。」
①炊きあがったごはんの中央にシャモジをスッと差し込み2分割にします。
②同様に、横にもスライドさせて十文字に切っていきます。
③切った四分割のご飯を四分の一ずつ底からすくって、ひっくり返します。
④釜の底のお米は水分があり固まっているので、それをかき混ぜるのではなく、優しいタッチで崩すようにほぐしていきます。これを4回繰り返して終了。
ほぐし終わったごはんをシャモジですくい上げると、お米がホロホロとほどけ、一粒一粒がしっかりとしています。これが理想の炊き方なのだそう。
炊きあがった三種のごはん。
千葉県産コシヒカリ、秋田県産あきたこまち、そして厳選米を各々器に盛り、付け合わせの野沢菜や佃煮と共に食べ比べをしました。
まずはごはんそのものの味を食べ比べることに。
一口ずつ食べて、一同からあまりの食味と食感の違いに「こんなに違うんだ!」「おいしい!」「お米がしっかりしてる!」との驚きの声が。
「これだけ粒がはっきりしているお米は、今まで皆さんが経験したことのない食感だと思います。粒感がしっかりしていることで、はじめて品種の違いが分かるのです。」と西島社長。
確かに三種類を食べ比べてみると、千葉県産コシヒカリは独特の香りがあり、クセが無くあっさりした味わい。あきこまちは粒感がしっかりしていて粘りが少ない。そして参加者の方から最も好評だったのがやはり当店の極上魚沼産コシヒカリ厳選米。コシヒカリ特有の粘りがあり、しかも噛むほどに甘みが口の中に広がり、お米の力強さは一番でした。
西島社長も「シンプルにお米の味を楽しむならこのお米(厳選米)が一番。塩だけで十分美味しい。」とおっしゃっていました。
三種のご飯を食べ比べた後は、付け合わせをいただきながらごはんを食べ進めていると、おかわりをする方が続出。みなさんの豪快な食べっぷりに「美味しくご飯が炊けると、ご飯だけでも当たり前のようにおかわりできちゃうんですよね。」と、西島社長が笑いながらおっしゃっていました。
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