きもの工場の祭典
「世界中から集まる人たちに日本らしい最高のおもてなしを」そんな思いから始まったのが、2020年東京オリンピックの開会式でプラカードを持つ女性に、それぞれの国や地域を表現したきものを着てもらおうと、全国の名だたる産地・作家と連携し、世界206の国と地域の着物を製作している一般法人イマジンワンワールドのKIMONOプロジェクト。
「きもののオリンピック」とも言えるこのプロジェクトに魚沼十日町のきものメーカーや作家も参加し、全国でも十日町にしか残っていない幻の技法「桶しぼり染め」や高度な技術を用いた技法を駆使して、渾身の一着を製作しています。
そもそも雪国の冬仕事として始まり、1300年の歴史を持つ魚沼十日町のきもの産業。「雪が降らなかったら、こんな仕事もできなかった。」と職人が口を揃えるように、長い期間雪に閉ざされる閉鎖的な環境が職人の技術を高め、現在では糸撚(よ)り、織り、染め、メンテナンスまでをおこなう全国屈指のきものの総合産地となりました。
京都などでは、制作工程ごとに様々な工房を持ち回って1着を完成させるのに対し、魚沼十日町では「雪で持ち回れない」という理由から、工場に各工程の職人を集めたことから、会社組織できものの一貫生産をしてきました。
そんな産地の特性を生かして、2018年から開催されているのが全国初きもの工場の祭典「職人探訪~十日町きものGOTTAKU」です。
「ごったく」は「人をもてなすお祭り」や「賑やかな騒ぎ」といったニュアンスの言葉で、通常は一般の方が入れないきもの工場を開放し、きものができるまでの行程や愛用しているきものがどのようにメンテナンスされているのかを実際に見ることができる貴重な機会です。
これまで関係者以外は見ることができなかった糸撚り、織り、染め、メンテナンスといった技術を持つ13社の工場で十日町が誇る職人たちの技を目の前で見学できるほか、染めや織りの体験も楽しめます。
きものにご興味のある方はもちろん、そうでない方もきっとお楽しみいただけるかと思います。
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