夜空にはばたく復興の不死鳥

新潟:長岡市では、日本三大花火の一つである「長岡花火」が毎年8月2.3日に打ち上げられます。

昭和20年8月1日に長岡市を襲った大空襲。B-29の爆撃により旧市街地の8割が焼け野原と化し、1,488名の方が無くなられました。そんな大空襲から2年後の昭和22年に「長岡復興祭」の一環として長岡花火が復活。以後70年以上にわたり、慰霊の想いを込めて、長岡の夏の夜空を彩っています。

慰霊の尺玉「白菊」三連発によって始まる長岡花火。日本中の花火師が一堂に会し、その技術の粋が集められた花火は、そのスケール・構成・演目・技術のどれをとっても圧巻の一言。

イタリアの火山:ベスビアス山に由来する「ベスビアス超大型スターマイン」は、通常の花火大会であればフィナーレを飾るほどの迫力。夜空に打ち上げられた花火が、立体的に目の前に迫ってくるような感覚は他の花火大会ではなかなか味わえません。

長岡市にかかる二つの大橋の一つ:長生橋のナイアガラの背に打ち上げられる三尺玉の大砲のような爆発音とともに衝撃波が腹の底にズンと響きます。

そしてメインを飾るのが「復興祈願花火フェニックス」2004年に市内を襲った水害・中越大震災・豪雪の3つの自然災害からの復興を祈願し、2005年から打ち上げられています。平原綾香さんの『Jupiter』とともに6箇所の打ち上げ場所からフェニックスに見立てた尺玉が打ち上げられる超大型のスターマインは感動のあまり涙を流す人もいるほど。「大切な人を想い、大切な人と見る感動的な花火」の名に偽りなしです。


一度見たらまた翌年も見たくなる、そんな感動的な花火大会は日本全国にもそうは無いと思います。大切な方と是非見ていただきたい長岡花火です。