越後のミケランジェロ
↑西福寺HPより掲載
魚沼産コシヒカリの順調な生育状況も確認できたため、十日町をあとにして帰途に就くことにしました。
十日町から大沢峠を抜け、通常であれば湯沢I.C.から関越道で帰るのですが、今回は立ち寄りたい場所があったので、少し遠回りして小出方面へ向かいました。
小出I.C.から車で5分ほど行った場所にある西福寺というお寺です。
地元の人か、このお寺を目的で来た人でなければ、なかなか立ち寄ることのない場所なのですが、彫刻好きな方なら一度は訪れることをオススメしたい場所です。
この西福寺の開山堂内には「越後のミケランジェロ」と言われた幕末の名匠:石川雲蝶が手がけた、素晴らしい彫刻と絵画が施されています。
堂内に足を踏み入れると、絵画と見間違うほどの色鮮やかに彩られた彫刻が堂内前面に彫られ、その彫刻の技術の高さと素晴らしさ、美しさに驚かされます。
特に、天井の全面に施された「道元禅師猛虎調伏の図」は、透かし彫りの繊細さと極彩色のあざやかさで、規模の大きさと、彫刻と絵画という様式は異なりますが、まるでシスティーナ礼拝堂の「最後の晩餐」のようです。
きっと雲蝶も天井に向かって木を彫り、落ちてくる木くずに顔を真っ白にしながら、この素晴らしい大作を彫りあげたのかと想像すると、越後のミケランジェロという言葉がしっくりきます。
雲蝶は彫刻だけではなく、絵画や書もたしなみ、どれも一級の腕前であったことから、ここらあたりも越後のミケランジェロと言われるゆえんなのかもしれません。
越後のミケランジェロ:石川雲蝶の大作を堪能しました。
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